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ソーシャルワーク研修での発見

 10月のはじめ、秋風や紅葉にはまだ遠い日に、神奈川県の海近く、富士山が微かに望める丘の上(宿泊棟も併設)で研修が開催されました。




 今回の研修には、自立援助ホームだけでなく「母子支援施設」「乳児院」「養護施設」など、各種施設や全国各地から参加者が集いました。昨今、児童に対する社会的養護の重要性が叫ばれる中、自立援助ホームのあり方や入居する児童の年齢層、家庭内虐待の状況にも変化を感じるようになっています。児童の権利がより強く主張される中で、子どもとの関わり方について学びたいと思い、この研修に参加しました。


 私は、「子どもの声を聴けるソーシャルワーカーになるために」というテーマのグループに参加しました。このグループでは、アドボケイトを取り入れた施設の取り組みや成功例が注目され、さまざまな施設の状況や立場から意見交換が行われました。


 アドボケイトとは、子どもが自分の意見を表明する場ですが、話した内容を施設スタッフに伝えてはいけない決まりがあるため、本音が施設側に届くまでには時間がかかることもあります。私たちは、このような課題や問題に日々取り組みながらも、子どもたちと向き合い続けている現状に励まされました。


 その中で、工夫を凝らしている施設のスタッフに出会いました。ユニットを受け持つスタッフが掲示している「わくわくボード」には、子どもたち自身が叶えたいこと(例えば、食べたい物や行きたい場所など)が書かれています。スタッフはボードを見て、日々の食費などの経費を計算しながら、子どもと一緒に節約して目標を達成します。そして、達成したことを写真にしてボードに貼り、記録として残していく工夫です。手間のかかる作業ですが、継続して行われていると話されており、いつか私も真似してみたいと感じました。




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